マイナーすぎて伝わらない技術史
【階差機関(ディファレンス・エンジン)】
コンピュータの原型、チャールズ・バベッジの「汎用箱型演算装置、人工頭脳『階差機関』…その初号機よ」。
パーツはおおむねLEGOアーキテクチャーの「リンカーン・メモリアル」から。
コレ、良いパーツめちゃめちゃ入ってます。
実物(の再現品)はこんな。
(画像は拾い物)
なお、『オニイソメ頭部拡大模型』の時もそうだったが、私の作品(という程のものではないが)はしばしば何故か白い。
コレは汎用性の高い白いパーツを中心に集めているためで、要は実物通りの色で作れるほどパーツを持っていないからなのだが…
博物館の展示品としては
たまに見かけるこういうアレだと思っていただければ(ご都合主義)。
(画像は上が岐阜市歴史博物館、下が大阪歴史博物館の展示。両方とも拾い物)
【学天則】
「帝都を護る汎用人型決戦兵器、人造人間『学天則』…その初号機よ」(天丼)。
マイクロフィグ(ミニフィグ用のミニフィグ)を利用して本体2ポッチ幅といういつも以上のミニマムっぷり。
妹に見せたら「三色ゼリー?」とのたまった。
嫁には「棺桶?」と言われた。
思えばLEGOビルダーとしての私はもともと「訳の分からんモチーフを異常に小さく作る変な人」だったのです。
学天則は1928年に発表された東洋初のロボット。
(画像は拾い物)
ぐぐると検索候補に「学天即 ロボット」とか「学天則 芸人」と出るが、ロボットの方は「天の法則に学ぶ」という意味で「学天則」、芸人の方は学天則を誤って学天即と書いたことが由来で「学天即」。
ちなみに映画『帝都物語』で学天則開発者の西村真琴博士を演じた西村晃(二代目水戸黄門で知られる)は博士の子息。
【ターク】
こちらも本体3ポッチ幅のミニマム作品。
妹には「機関車?」と言われた。
嫁は「レッドスネークカモン…?」
ああ~…東京コミックショウのショパン猪狩ね。
見える見える。なんか丸いのが3つ並んでるし。
正解はコレ。
18世紀の自動チェス人形、「ターク」である。
この機械は自動でチェスを差し、しかも非常に強かったという。
さらにトリックでないことを示すために、キャビネットを開いて中に人が潜んでいないことを周囲に確認させていた。
…まぁ実際には中に人が入ってたんだけどね。
キャビネットの形状や備品の配置は資料ごとに違いがある。
フルサイズではなく「展示用の模型」という設定なので、館内ではこんな感じに。
【アンティキティラ島の機械】
古代ギリシャで天文運行を計算するために作られた歯車式機械で、あまりの精度にオーパーツ扱いされることも…。
まぁオーパーツなんてのは古代のプラグだの、宇宙船やヘリコプターの図形だの、調べてみるとガセや誤解ばかりの「ねぇよ」というものばかりな訳ですが、ごく稀にガチのやつもありまして、コレはその代表格。
反射で見えにくいので前面のクリアパーツを外したところ。
分解するとこう。
要するに
「箱の中に十文字のついた大きな円盤と複雑な歯車、表示用の針」
という最低限の要素を適当に突っ込んでそれっぽくしただけ。
実物はこんな。
後は…腕木通信塔とか良いっすね。 ←さらなるマイナー方向に