【ナノブロ】ホホジロザメ
シュモクザメを組めたので、ホホジロザメもいけるか?
と思って製作。
ボリューム感のある紡錘型の体、高速遊泳を可能にする半月形の尾びれ等、シュモッキーとの違いに気をつけながら組んでいる。
ホホジロは難しいモチーフだ。
スマートでもあり、ボリューム感に満ちてもいるその形状は意外に捉えにくい。
そうでなくとも私には動物を(本人に似ず)スレンダーに作る悪癖がある。
頭の中にあるイメージがすでにやや細身なのと、「あえてちょっぴり細めに作っておいて少しずつ肉付けすることでボリューム調整をする」という工法で作るため、途中で大幅なボリュームアップをはかりにくいためだろう。
だが今回は「ホホジロの魅力はでっぷりしたボリューム感じゃーい!」と決め付け、カツオの様なぶっとい紡錘形を目指した。
腹部はアザラシを丸呑みした直後くらいのイメージではらにく増量キャンペーンを展開(本人似)。
この苦手な作業をこなす上で、細身のシュモクザメとの対比がとても役に立った。
シュモッキー抜きだったら、きっとホホジロがシュモクくらいのぺっそりした体形に仕上がっていただろう。
頭部は目立つ部分なせいか、ここを強調しすぎた立体作品が多いが、実はそれほど大きくない。
特に口を閉じ気味にしている時はそうだ。
おまけに首も実は結構長い。
老成した大型個体はさらに頭部が相対的に小さくなるっぽいので、そのあたりに注意してプロポーションを決定。
目は黒のブロックを入れたりするとバカっぽくなるので、落ちる影を利用して表現。
口の中にはピンクのパーツを使ってみた。
「あまりに説明的では?」「色が可愛いすぎないか?」「せっかく深く切れ込んだ口の中に余計なパーツが入ると逆効果では?」といろいろ悩んだのだが、やってみたら意外に似合うし、口内のポッチが歯列っぽく見えていい塩梅。
三角形の特徴的な鼻面も再現した…が、ちょっと尖りすぎかも。
サメは噛み付く瞬間に上顎の骨が頭骨から遊離して突出するが、ホホジロの場合それが顕著なので顔が変形して鼻先が尖って見える(ついでに歯茎を剥き出すことで鼻先にシワが寄り、恐ろしげな顔に…)。
どうもそのイメージに引きずられてしまった様だ。
あわてて修正を図ってみたが、どうあがいてみてもしっくりこず…。
やや記号的だが、サメらしさは出てる気がするのでそのまま放置。 <ヘタレ
やや上方より。
胸びれはマントの様に大きい。
尾の付け根は側面から見るとぎゅっと細くくびれているが、上面はびっくりするほど太い。
これは尾びれを力強く左右に打ち振るための筋肉が付着するためだ。
ちなみにクジラは尾びれを上下に動かすので、同様の盛り上がった稜線が尾びれ付け根の上下にある。
ここを再現しているかどうかがある程度、造形レベルの指標になると言えよう。
作ってみたら濃灰&白の配色も上手くいったし、とりあえず大好きなホホジロが形になったので満足満足。
製作は2011年1月。