見立てと文脈
近年、LEGO界隈で「シグフィグ」が流行っている。
これはSNSにおけるアバターの様に、パーツを組み合わせて作った自分自身の分身的なミニフィグである。
だが通常のアバターは目鼻口などのパーツを自由に組み合わせられるのに対して、LEGOでは顔まるごとがひとつの部品である。
しかも鼻すらないシンプルさ。
最初からプリントされた限られた種類から顔を選び、あとはこれまた限られた髪と服装、小道具などを組み合わせる他ない。
シグフィグと同じ要領で有名人(といっても誰にも伝わりそうにない人物ばかりだが)を作ってみた。
個人的趣味でリチャード・ドーキンス。
【Richard Dawkins】
髪の量は大サービス。
右は若いころのドーキンス。
…あまり似ていないと思われるかもしれないが、レゴで似せるのはほんっと難しい(というか、そもそもドーキンスやセーガンの顔を知っている人が少ない、という問題も…)。
ちなみに「dawkins lego」でぐぐると、ファンが作ったとおぼしきドーキンスミニフィグが2種類出てくる(中にはドーキンス本人がつまみあげている画像も!)が、いずれもあまり似てはいない。
ドーキンスは大好きで、さらなる改良を狙っていろいろパーツを集めているのでまたいずれ。
…で、このニヒルなハンサム顔の髪の形と色をちょいと変えると…
若いころのカール・セーガン。
【Carl Sagan】
これは以前にも紹介したダーウィン 。
【Charles Darwin】
お出かけバージョンと室内バージョン。
両方とも郵便物を持っているのはダーウィンが手紙魔だったため。
ついでに(これまた紹介済みだが)ダーウィンが住んだ「ダウンハウス」に置けばさらにリアルに。
【Down House】
そもそもLEGOとは、同じ四角いブロックをある時はビルに、ある時は岩に…と見立てて遊ぶものである。
それが今、ビルを表現しているのか、それとも岩と見做すべきなのかは周囲の文脈による。
例えば先ほどのダーウィンと全く同じ顔に全く同じヒゲでも、他の部分を変えることで別の文脈に置けば別の人物になる。
ほ~ら絵筆を持たせるとレオナルド・ダ・ヴィンチ。
【Leonardo da Vinci】
以前にも紹介したコレ↓は表情のついたパーツを本人の顔の造りに見立て、さらに顔以外の部分の文脈効果で似せたもの。
実は顔は口元以外さほど似てない。
【Stephen Hawking】
さらに言えば、顔も服装も全く本人と違うのに、文脈だけで本人と認識させることも可能。
例えばコレ↓は「幼い女の子」と「カウガール」、ただこの二つの記号を組み合わせただけ。
だが「これ誰に見える?」と嫁に尋ねたらちゃんと返事が。
「ジョンベネ・ラムジーちゃん」
【JonBenét Ramsey】