LEGO野生児(インドア系)の三無主義。

LEGOやナノブロックでなんか作る〜。

クモ あるいは「さようなら、レゴライフ」

 

レゴ界の野生児な私ですが、このブログの他にもう一つ、作品発表の場を持っています。

それはレゴ公式SNS「レゴライフ」。

 

子供向けなので世界一安全なSNSとなっており、ハンドルネームを自由につけることも、ユーザー間でダイレクトにメッセージのやりとりをすることも、誰かの作品にコメントすることもできません。

 

ちなみにハンドルネームは運営サイドから提案されたいくつかの候補から選ぶだけ…

「ゆかいなうさぎ隊長」とか「おしゃれなラクダ学者」とか、3要素の組み合わせで自動生成される様です。

ちなみに私は「カッコいいおさるリーダー」という名前です。

 

誰かの作品にレスポンスする方法は「イイネかスタンプをつける」だけで、文字は使えません。

 

そして誰かをフォローはできますが、したところで見られるのはその人のアバターだけ。

その人がこれまでに投稿した作品が見られる訳でも何かの交流が出来る訳でもなく、全くの無意味…(これは流石に改善されて、現在ではフォローに相手の合意が必要となったかわりに作品アルバムは見られる様になりました)。

しかもアバターと言っても目や口など顔のパーツを組み合わせて本人に似せられる訳でもなく、既製のミニフィグそのままの顔しか選べません。

 

安全と引き換えに何もできない誰得仕様、それがレゴライフ。

 

しかし制限の中でも人は抜け道を見つけ出すものです。

 

例えばインスタグラムやTwitterハッシュタグ

アレは検索用の便利機能の筈なのに、皆さん「そのワードで検索する人、絶対おれへんやろ!」という長文をやたら並べますよね。

「#疲れ過ぎたので絶対スタバ寄る」

みたいなやつ。

アレはもう検索ワードではなく、自己主張の場な訳です。

 

あと「オタク川柳」。

 

•細胞は はたらいてるが 俺無職

   (はたらけない才能:50代)

 

•「可愛すぎ…尊い」だけで 意思疎通

   (深刻な語彙力:20代)

 

…もうこれペンネームじゃなくてネタの一部や補足説明やん。

まぁ文字数制限内で語りきるのが難しいのはよくわかりますけど。

 

 

あとメルカリでハンドルネームが「激安セール中★発送は木曜プロフ必読」みたいな人っているよね…

 

この様に人は制限された状況では本来の用途を超えた転用によってコミュニケーションを図る傾向がある様です。

 

何かと不自由なレゴライフも例外ではなく、唯一自由に発言できる「自分の作品のコメント欄」を利用して、他の人に呼びかけたり返信して交流してる人がいます。

「こんな想定外の使い方アリなん?」と思わなくもないですが、運営はこれを黙認している様です。

 

で、このレゴライフ、基本的にユーザーは子供中心なので、いい歳こいた大人が金にあかせて無双できちゃう訳です。

私程度の作品でも投稿すると少なくて数十、調子が良いと100を超えるイイネが付いたりします。

 

一方このブログは2ヶ月以上連続で毎日更新しても来訪者は1日平均3人くらい…

これまでまともなコメントは一件たりとも付いてません。

今までに付いたのは試験的に付けてもらった身内のものと、画像の引用元を明記して下さいという権利者さんからの要請(すみません!)だけです。

 

レゴライフやってると承認欲求満たされまくり。

なのでがっつりハマりました。

2ヶ月くらい、毎日投稿し、フォロワーも250人超。

 

しかし…

 

レゴライフは安全のために投稿は承認制。

 

 

なんかね、結構な率で投稿拒否に遭うんですわ。

しかも理由は何一つ通告されることもなく…

 でね、理由わからんからめっちゃええ子になってみたんですよ。

とにかく丁寧な言葉遣い。

批判めいたことは言わない。

個人情報につながりそうなことは言わない。

 

ところがそれでも投稿拒否。

なんやねんコレ?

 

でもその割にね、お子様方は結構やりたい放題なんすよ。

 

血塗れゾンビディオラマを作る、名指しで人を批判する、プロフィール欄はないのに自分の作品のコメント欄にプロフィール書いて個人情報だだ漏れにする、「タイトル:むふ 本文:えばういどれれ」みたいなイミフな投稿、ナノブロック等の他社製品、ドラゴンボール風ミニフィグ等 明らかに版権無視の気まずい物件、レゴではなくただのレゴランド風景写真、さらにそれが好評だったからとディズニーリゾートの風景写真まで…完全に無法地帯。

 

ところが私は「灯台フレネルレンズ」とかの、「これで誰が傷つくねん」という画像すら投稿拒否に…

こっちは自慢じゃないけどレゴライフで承認欲求満たして依存しきってる訳ですからね、理不尽な投稿拒否にはマジ凹みな訳ですよ。

あまりに心が折れてシオシオになり、家族に本気で心配されたりした訳ですよ。

 

…書いてみたらホントにダメ人間だなコレ。

 

 

…が、何度も投稿拒否を喰らう内に何だか傾向が見えてきました。

 

◉どうもモチーフがクモとかだとダメだと判断されやすいっぽい。既成のクモパーツを並べただけでもアウトにされる(レゴ社はかなりリアルなクモの製品も沢山出してるのに)。

◉投稿拒否の理由は「気分がわるくなる、子ども向けじゃない」「ほかの人がうつっている」「ぼやけている/さかさま」「レゴブロックの作品ではない」「その他」のどれかが示されるだけで詳細は明かされないが、レゴしか写ってないのに「レゴブロックの作品ではない」と言われたり、理不尽としか思えないことが多い。何語かもわからない謎表示が出る時もある。

◉一度投稿拒否されたのに、同一内容で再投稿しても許可されることもある。つまり基準が一定じゃないってコトやん…

◉一旦許可されても、後から拒否になることがある

◉昼間は投稿拒否されることが多い。そして何故か夜中でも投稿には対応しており、深夜2時とかに投稿してもすぐ許可されることがある

 

…レゴライフの中の人にクモ嫌いがいて、その人が強い権限でも持ってんのか?

 

 

 

で、そういうの超ニガテ(成長性E)なんだけどレゴジャパンに電話してそこら辺の謎についてお聞きしてみました。

 

回答をまとめるとこんな感じ。

 

◉許可はチームの合議制なので、個人的な好悪は入ってない筈

◉後から投稿拒否になるのは、他のユーザーから通報があった場合。子供が理由にならない理由で通報した場合でも、子供の気持ちを優先させているので反映される

 

…だそうです。

ふ〜ん…じゃあ深夜2時に投稿してすぐに許可が出る時でもちゃんと合議してるんだ?

さすが巨大企業ですね。

そして「理由にならない理由でも通報されたらアウト」って、魔女狩りやん…

 

ちなみにレゴライファーの子供さんたちもしょっちゅう理不尽な投稿拒否に遭っててこの辺の事情は薄々わかってるらしく、レゴライフには「また投稿拒否されました」「レゴライフの管理人は、おかしい!」「また消された…お願いですから通報しないで!」といった投稿がチラホラあります。

もっとも、そういった悲嘆やクレームのうち、どの程度が投稿拒否に遭ってなかったことにされ、どの程度が残ってるのかは判りませんが。

 

 

という訳でレゴライフには何度も心を折られたため、現在は殆ど使っていません。

 

「世界一安全なSNS」を目指し、安全に全振りして作られたレゴライフですが…

管理が厳重すぎると抑圧と理不尽がまかり通るディストピアが誕生する、という人類の悲劇あるあるの轍を踏む結果となってしまいましたね。

 

まったく「地獄への道は善意で舗装されている」とはよく言ったものです。

 

 

 

…という訳で、画像は「投稿拒否を喰らいやすいクモを少しでも可愛くすることで何とか通そうとして作ったやつ」です。

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